フィアット3000軽戦車 クロムウェルモデルス(1/76)
Fiat 3000 Light Tank, 1-76, Cromwel Models
戦間期の1920年にルノーFT17をベースに開発されたイタリア軍軽戦車です。さすがに第2次大戦では戦力にカウントされることはなく、後方の治安部隊等で使用されるに留まりましたが、シチリア線では実戦に投入されたとのこと。乗組員への同情を禁じえません。キットはクロムウェルの1/76。機銃は置換していますが、非常にシャープな良いキットです。
CV-33 (S-Model 1/72) Vol. 1
英国のガーデンロイド豆タンクを参考にフィアット・アンサルド社が開発した軽戦車です。CV(Carro Veloce)は快速車両を意味し、33は開発年の1933年を指しています。歩兵部隊を支援するマシンガンキャリアに位置づけられる軽車両ですが、開戦時点では、事実上イタリア軍の主力戦車だったといわれています。キットはS-Modelのプラスチックインジェクションで、シンプルな構成ながら、実車の特徴をよく捉えています。
CV-33 (S-Model 1/72) Vol.2
この車両は各戦線で運用されたことから、様々な塗装パターンがあり、その面でも楽しめる素材です。幸いS-Modelは二個一ですので、アフリカ戦線での塗装パターンも作成してみました。このCV-33は溶接構造ですが、改良型である下記のCV-35では、なぜか鋲接構造に戻っています。1930年代の前半では、まだ溶接技術の信頼性が低かったのでしょう。
CV-35 (DOC-Models 1/72)
CV33の改良版として1935年に採用されたのが、CV35です。特徴は、CV-33が溶接構造だったのに対して、当時より信頼性の高かったリベット構造に変更されている点です。キットはDOC-Modelsのインジェクションです。自国車両を精力的にキット化していた当社らしく、細部まで配慮された良いキットです。絶版になってしまったようで大変残念です。
CV-38 (Modelltrans 1/72)
イタリアを代表するタンケッテCV-33は、戦間期に輸入・ライセンス生産された英ガーデンロイドMk. IVの発展系ですが、その更なる発展系がこのCV-38です。最大の変更点は、足回りでトーションバー・サスペンションが採用されています。キットはブレダM35 20mm機関砲を搭載したModelltrans製です。独特のイタリアン迷彩で再現してみました。
CV-38 Radio ( Modelltrans 1/72)
CV33の発展型として1938年に開発されたのがCV-38です。もともとはブラジル向け輸出モデルだったようですが、輸出分の生産終了後は自国装備として生産されました。トーションバー採用により足回りが大きく変わっています。本車はそのバリエーションの無線機搭載型を再現したModelltransのレジンです。
M11/39中戦車(オストモデルス 1/76)
M11/39 Medium Tank, 1-76, Ostmodels
イタリア軍初の中戦車M11/39です。主砲が砲塔でなく車体に装備されているあたり、97式の指揮戦車を彷彿させます。100両あまりが生産されたようですが、薄い装甲に非力な武装のため、アフリカ戦線の初期段階で消耗、一線から退きました。キットはオストモデルの古参1/76です。気泡対策など色々と手間がかかりますが、完成後のイメージがよいのが当社の特徴です。
M13/40中戦車(オストモデルス 1/76)
M11/39 Medium Tank, 1-76, Ostmodels
M11/39に替わる軍主力戦車として開発された車両です。戦車として800両、セモベンテなどの車台利用も含めると2000両の生産といいますから、文字通り主力戦車です。実際は問題も多かったようですが、さすがイタリアン。魅力的なデザインです。キットはオストモデルの1/76。レジン製の履帯の巻きつけなど、手間はかかりますが、完成後の印象はとても良いです。私の中では土嚢満載のイメージがあり、それを再現してみました。
カーロアルマートL6/40軽戦車(オストモデルス 1/76)
Carro Armato L6/40 Light Tank, 1-76, Ostmodels
1941年から42年にかけて生産されたイタリア軍軽戦車です。足回りが一般的なイタリア軍戦車と異なり、トーションバーを採用しているのが目を引きます。283両生産されたとのことですが、登場時期を考えるとやや遅きに失した感があります。キットは、オストモデルのレジン1/76です。
Carro Comando M13/40 (IBG Models 1/72)
M13/40をベースとした指揮戦車です。砲塔は撤去され、無線機(RF1 CA, RF2 CA)を搭載しています。砲塔撤去後の上面には新たにハッチが設置されています。
旧Esci以来と思いますが、久しぶりに登場したイタリア軍戦車のインジェクションキットはIBG製です。日本やハンガリー、スウェーデンなどのマイナー車両を高品質で提供してくれるIBGがイタリア軍戦車のカバーを始めたのは嬉しいニュースでした。
P40重戦車 ミリキャスト(1/76)
P40 Heavy Tank, 1-76, Milicast
イタリア軍最後の量産戦車フィアット・アンサルドのP40です。結局イタリア軍では使用されず、ドイツ軍に就役(Pzkpfw. P40 737i)した不思議な運命を辿った車両です。キットはミリキャストのバトルフィールド1/76 。ドイツ兵を乗せていますが、塗装はイタリアン。魅力的な独特なパターンは、エアブラシと筆塗りの組み合わせです。
Semovente da 47/32 su scafo L3, 1-72, Modelltrans
1940年に開発されたイタリア軍初の自走砲です。L3タンケッテの車体を利用し、オープントップに47mm戦車砲をそのまま搭載しています。側面に装甲版がなく乗務員がむき出しの状態での戦闘を強いられるなど、実用化には課題も多く、試作に留まりました。正式の自走砲はL6/40の車台を利用した下の47/32からとなります。キットはModelltransのレジンです。小さい本車を巧みに再現しています。
Semovente da 47/32 ( Ostmodels 1/76) Vol.1
上記の軽戦車L6/40の車台を流用して開発された自走砲です。小型の車体に47mm砲を搭載したオープントップの車体の使い勝手はどうだったのでしょう。300両余り生産されたようですから、それなりに有用だったのでしょうか。ユーゴ軍のT-32とほとんど変わらない小ささです。キットは例によってオストモデルの古参です。
Semovente da 47/32 (GB Modelli 1/72) Vol.2
アンサルド社により開発された自走砲です。後のL6/40軽戦車の車台に47mm砲を搭載しています。当初は固定屋根を備えていましたが、運用上の理由でオープントップに変更されました。キットはイタリアGB Modelli社のレジン。ひと昔前のレジンキットといった趣で履帯の巻き付けなど手間はかかりますが、社内も再現された優れものです。
セモベンテ75/18 (USキャスト 1/76)Vol.1
Semovente da 75/18, 1-76, US-Cast Vol. 1
セモベンテと聞くと、まず思い浮かぶタイプがこれです。M13/40の車台を利用して、75mm榴弾砲を搭載したイタリア版突撃砲ですが、バランスの良いデザインで、イタリア車両の中では一番人気のある車種ではないでしょうか。キットはUS-CASTの1/76で、これまた古参兵です。1/76で入手できた唯一のセモベンテda75/18でした。
セモベンテ75/18 Vol. 2(Esci 1/72)
Semovente da 75/18 Vol. 2, 1-72, Esci
M13 40/41の車台にDa 75/18 75mm榴弾砲を搭載した本車は、ドイツ軍のStug IIIに触発されて開発され、WWIIのイタリア軍車輛の中で最も成功したとも評されます。北アフリカからシシリーまで各地に投入されました。キットはEsciのインジェクションです。随分前に作成したものを改修し、展示に追加しました。イタレリからの再販が期待されます。
セモベンテ75/32(オストモデルス 1/76)
Semovente M41 da 75/32, 1-76, Ostmodels
上記75/18の武装強化版です。モデル37フィールドガンを搭載したものですが、やはり小型のM14/41車台では無理があったようで1942年にはキャンセルされ、後継車両は、より大型のM42シャーシに移行していきました。それでも25両ほど生産されたようです。キットはオストモデル1/76です。
セモベンテ75/18 M42(Modelltrans 1/72)
Semovente da 75/18 scafo M42, 1-72, Modelltrans
セモベンテの中間進化系M42車台のバリエーションです。車内スペースが大きくなり使い勝手が良くなったであろうと想像できますし、何より格好良いです。イタリアのデザインセンスを端的に示してくれます。キットはModelltransのレジン。車体が無垢の整形でハッチを開状態にするのが難しく、この形でまとめてみました。
セモベンテ75/34 M42(BRACH MODEL 1/72)
Semovente da 75/34 scafo M42, 1-72, BRACH MODEL
ドイツ軍のStug3に触発されて開発されたセモベンテ。進化プロセスも似ており、歩兵支援から駆逐戦車にシフトしていきます。当車がその典型で、P40重戦車の車台に34口径75mmを搭載するコンセプトでした。1943年年初に試作が完成しましたが、同年9月のイタリア降伏に伴い、以後はドイツ軍が運用しました。
セモベンテ75/46 M43(BRACH MODEL 1/72)
Semovente da 75/46 scafo M43, 1-72, BRACH MODEL
イタリアの離脱後、北部を占領したドイツが自軍用に発注した対戦車用突撃砲です。下記のM43 105/25をベースに主砲を対戦車用に長砲身75mm Cannone da 75/46 C.A. model 34に換装し、装甲の強化が図られています。Pak40の砲弾を利用可能でStug IIIの代用的な位置づけだったのでしょう。11両余りが生産されました。キットは本家Brach Modelのレジンです。
セモベンテ105/25(Brach Model 1/72)
Semovente M43 105/25( Bassotto), 1-72, Brach Model
セモベンテの最終進化系ともいえるM43型の105mm砲搭載モデルです。非常に安定的かつ精悍な印象で、従来のセモベンテとは一線を画しています。実際にはイタリア軍では運用されず、ドイツ軍で利用されたため、作例もドイツ軍マーキングにしています。キットは本家イタリアBrach Model。車内も再現されており、非常に良いキットです。
セモベンテ90/53(Brachmodel 1/72)
The first anniversary
Semovente da 90/53, 1-72, Brach Model
ドイツの88に比肩する口径90mm、砲身長53口径の高射砲を搭載したイタリア軍最強の自走砲です。その形状は,、兵器運搬車(Waffentraeger)ですね。Wikiによれば48両が生産され、シチリア戦以降に投入されたようですが、開発の発端は1941年の東部戦線といいますから、イタリア軍の先見の明を示す好例かと。キットは旧Mr.Panzerで現在はBrachmodelのレジン。驚嘆すべき精度で、もはやガレキという言葉は当てはまらない思わせる好キットです。
アウトブリンダ41装甲車(ARMO 1/72)
Autoblinda 41 Armoured Car, 1-72, ARMO
イタリア軍を代表する装甲車AB41です。ドイツの8輪重装甲車などと同様に、4輪駆動独立懸架、4輪操舵を備え、高い機動性を持った車両だったようです。下のサハリアーナのベース車両でもあります。キットはポーランドARMO社のレジンです。これを手に入れたときは、ミニスケでは唯一のキットだったのですが、今日ではイタレリを含め複数のメーカーからリリースされており、あえてガレキに手を出す必要性は薄くなっています。
アウトブリンダ43装甲車(Italeri 1/72)
Autoblinda 43 Armoured Car, 1-72, Italeri
上記AB41の発展型として開発されたのが、AB43です。車台はAB41と同じでしたが、エンジンが100hpの新型に換装されたほか、車体と砲塔が新設計されています。1943年9月のイタリア降伏により、同軍ではなく、ドイツ軍により運用されました。キットはイタレリのインジェクション。母国アイテムだけに気合が感じられる、良いキットです。末期の迷彩はミニスケでは再現に難儀しますが、独特の魅力があり、気に入っています。
フィアットSPA 43 サハリアーナ(CMSC 1/76)
Fiat SPA 43 Sahariana, 1-76, CMSC
イタリア軍が北アフリカ戦線用に開発した砂漠戦ジープです。AB40装甲車と車台を共有しているだけに、かなり大型です。車体側面に大量に搭載したジェリ缶は、いかにもアフリカ仕様という感じで特徴的ですね。キットはCMSC社製のレジンキャストです。
Dovunque Protetto, 1-72, DOC MODELS
イタリア軍の3tトラックDovunqueを装甲化した車両です。ドイツのSdkfz.251のようにオープントップにしたタイプと天井も装甲板で覆ったタイプがありますが、こちらは後者です。実にユニークな車両です。キットは自国製車両を精力的に製品化しているイタリアのDOCモデル製。非常に高品質で好感が持てます。
TM40 Gun Tractor (DOC MODELS 1/72)
イタリア軍の砲兵用トラクターTM40です。平らなフロントに大型転輪と非常に個性的な車両です。キットはDOCモデルのレジン製。インジェクション並みの品質で安心して組み立てることが出来ます。幌を展開すると、また印象が大きく変わります。そちらも抜かりなくバリエーション展開されています。
FIAT626NML with Breda 20/65 anti-aircraft
(DOC MODELS 1/72)
大戦中のイタリア軍を代表する中型トラックがフィアット626です。戦前から1948年まで1万両以上が生産されイタリア軍の全ての戦線で使用されたほか、ドイツ軍やブルガリア軍でも運用されました。キットはDOCモデルのレジン。Breda対空機関砲を搭載したタイプを再現しています。
Autocannone 3RO w/ 90/53 AA Gun (ITALERI 1/72)
1939年に正式化されたランチャ3RO重トラックにアンサルド社製の90mm高射砲を搭載したバリエーションがAutocannoneです。90/53高射砲はドイツ軍の88mmに比肩する高性能だったようなので、対地対空に活躍したものと思います。キットはイタレリのインジェクション。砲身や防盾等をアフターパーツに置換した他、細部に幾つか手を入れてみました。