軽戦車一覧  German Light Tanks in 1-76, 72

Rheinmetall Leichttraktor (Den Bels Models 1/72)

「軽トラクター」と呼ばれた、ベルサイユ条約の制約を受けた戦間期に密かに開発された試作軽戦車です。1928年までにクルップとラインメタルでそれぞれ3両製造されました。小直径の転輪が多数並ぶ旧態然とした足回りをアーマースカートでカバーしているあたり、WWIの車両のようです。いずれにしても、ここからTiegerIIやマウスに至るWWIIのドイツ軍戦車が始まったエポックメーキングな車両です。

I号戦車A型(ミリキャスト 1/76)

Pzkpfw. I Ausf. A, 1-76. Milicast

 

戦間期に「農業用トラクター(LaS)」の秘匿名で開発されたのがI号A型です。ベルサイユ条約を破棄して再軍備を図る際に、まず数を揃える段階を支えた存在です。キットはミリキャストのレジンです。訓練用のイメージが強いA型ですが、アフリカ戦線で実践投入されているので、これをイメージしてみました。

I号指揮戦車A型(Attack 1/72)

Kleiner Panzerbefehlswagen Ausf.A (Attack 1/72)

I号戦車A型の指揮戦車型です。I号戦車では、操縦士が無線士も兼ねるため、せっかくの無線機能を十分に発揮できませんでした。このため戦闘指揮に特化した指揮戦車が開発された訳ですが、本車はその最初期のタイプのようです。I号A型の車台そのままにフレームアンテナを装備しています。後に砲塔を撤去して八角形の構造物を設けた本格的な指揮戦車が投入されます。キットはAttackのインジェクションです。

Ⅰ号戦車B型 フジミ(1/76)

Pzkpfw.Ⅰ Ausf. B, 1-76, FUJIMI

 

フジミの1/76です。古いですが、特徴をよく捉えた良いキットだと思います。個人的にはB型のミニスケ決定版だと思っています。フィギュアは、プライザー製を乗せています。フィギュアについては1/76は苦しいですね。 今回、若干の補修を行いました(2011年4月末)。

I号指揮戦車B型 ミリキャスト(1/76)

Kleiner Panzerbefehlswagen. I Ausf. B, 1-76, Milicast

 

I号戦車のバリエーションとして戦闘指揮に特化した車両です。大型の戦闘室内にFu2とFu6の2台の無線機を備えていました。ダイムラーベンツにより184両生産され、電撃戦からバルバロッサ作戦の初頭、アフリカ戦線にも投入されています。個性的なフォルムで魅力的ですが、指揮戦車が簡単に識別されてしまうというは問題だったようです。

 

 

I号戦車C型 Modeltrans(1/72)

Pzkpfw. I Ausf.C, 1-72, Modeltrans

 

I号戦車の後継として1937年に開発計画がスタートした車両です。1939年にVK601としてクラウスマッファイ社に生産発注され、42年に40台が完成しています。一部実戦でテストされたようですが、大部分は予備隊で訓練に供されたようです。キットはModeltransのレジン製。なかなか良い雰囲気だと思います。

I号戦車F型初期型(FLYHAWK 1/72)

Pzkpfw. I Ausf.F early production, 1-72, FLYHAWK

 

1939年に重装甲の歩兵支援戦車として開発されたVK1801が制式化されたのがI号F型です。マジノ線突破用に前面装甲80mmという軽戦車とは思えないスペックでした。他方、武装は7.92mm機関銃2丁と、何ともアンビバレントな車両です。1942年までに30両が完成しました。キットはFLYHAWK製のインジェクションです。

Ⅰ号戦車F型  クロムウェル(1/76) 

Pzkpfw.Ⅰ Ausf.F, 1-76, Cromwell

 

クロムウェルの1/76です。この軽戦車とは思えない重厚な車体と、貧弱な武装の組み合わせがユニークで好きな車両です。Ⅱ号レオパルトがミニパンターだとすると、こちらはミニティーガーですね。実写では、訓練中のジャーマングレーの車両もあります。この塗装もカッコいいと思います。

II号戦車a1/a2/a3型(IBG Models 1/72)

Pzkpfw. II Ausf. a1/a2/a3, 1-72, IBG-Models

 1935年にMAN社で製造されたII号戦車の最初の試作生産型です。a型は3段階の改良が施され、それぞれa1、a2、a3型と呼ばれます。2個の小型転輪をガータビームでつなぐ古式ゆかしい足回りは、エンジン改良型b型(下記)に受け継がれます。キットはIBGのインジェクション(THE WORLD AT WAR)です。シンプルな構成ながら、シャープなモールドで繊細な足回りを再現してくれています。

II号戦車b型 Centaur(1/76)

Pzkpfw. II Ausf.b, 1-76, Centaur

 

II号戦車の試作段階の1台です。a型と同様に小型転輪をリーフスプリング式サスペンションボギーでさせ、これをガータビームでつなぐという古式ゆかしい足回りが特徴で、下記c型で確立したII号とはイメージが異なります。キットは今は亡きスコットランドのガレキメーカーCENTAURの1/76。時代を反映して非常に大味ですが、貴重なb型キットですので、ここで展示することにします。

Ⅱ号戦車c型  MMS(1/76)

Pkpfw. Ⅱ Ausf. c, 1-76, MMS 

 

Ⅱ号戦車の原型を確立した増加試作型のc型です。キットはMMSの1/76.ホワイトメタル製ですが、例によって非常にシャープな仕上がりで気に入っています。あまりキットに恵まれないⅡ号ですが、MMSはA型、B型もカバーしてくれています。そういえば、クロムウェルがb型をリリースしていたのを入手しそこなったのを悔やんでいます。

Ⅱ号戦車B型 MMS(1/76)

PzkpfwⅡ Ausf. B, 1-76, MMS 

 

Ⅱ号戦車の初期型ともいえるA~C型(上の小文字c型とは別)の一翼です。東部戦線の実戦写真が格好良かったので、これを参考にしています。上のc型と同様、MMSの1/76です。

II号戦車D型  ミリキャスト(1/76)

Pzkpfw. II Ausf. D, 1-76, Milicast 

 

Ⅱ号系列の異端児D型は、ミリキャストの1/76。同社もバトルフィールドシリーズになって一体成型が多用され、「作る」という感じでもなくなってきました。手っ取り早くコレクションを増やしたい私にとってはありがたいです。早くもトーションバーを採用した足回りは、一見狙い通りの「快速戦車」のイメージですが、その後の展開をみるにつけ、戦車開発の難しさが分かります。2012/2若干の補正を施しました。

II号火炎放射戦車 ミリキャスト(1/76)

Flammpanzer II D Flamingo, 1-76, Milicast

 

II号戦車D型のバリエーションの一つ。火炎放射戦車フラミンゴです。火炎放射戦車専用の設計に基づくことから、足回りは別にして外観は原型から大きく変貌しています。左右フェンダー前部に設置された旋回式ノズルから火炎を放射。車体側面に燃料タンクを設置しています。当初予定していたマジノライン突破には間に合わず、活用されないままマーダーIIに換装されていった不遇の戦車です。

II号戦車E型(Modelltrans 1/72)

Pzkpfw. II Ausf. E, 1-72, Modelltrans

 

軽機械化師団の戦車大隊用にダイムラーベンツにより開発されたのがD型、E型です。他のII号戦車とは砲塔こそ共通ですが、全く別の系統です。E型はD型と外観は変わりませんが、サスペンションが強化されるなど、一部改良が施されているようです。キットはModelltransのレジンです。このスケールのD,Eでは決定版といって良い出来です。

Ⅱ号戦車F型  フジミ(1/76) Vol.1

Pzkpfw.Ⅱ Ausf. F, 1-76, FUJIMI 

 

こちらは、フジミ(旧日東)のⅡ号戦車です。このスケールにして車内がある程度再現されているのは、登場時期を考えるとすごいことだと思います。末永く販売を続けてもらいたいアイテムです。作例では、ロシア戦線での実写が格好よかったので、フィギュアをエポパテで作って搭載してみました。

II号戦車F型 フジミ(1/76) Vol.2

Pzkpfw. II Ausf. F, 1-76, FUJIMI

 

同じキットをDAK仕様で製作しました。F型は、ストップギャップのために1941年II号戦車の生産が再開された際の最終型で、装甲防御力が強化されています。しかし、既に戦車としての能力は限界であり、その後は自走砲車台へと転用されていったようです。

II号戦車J型 FLYHAWK(1/72)

Pzkpfw. II Ausf. J, 1-72, FLYHAWK

 

1940年に新型II号戦車として開発されたのがJ型(VK1601)。I号F型(VK1801)と部品の共通化が図られたこともあり車台などはそっくりです。1942年に22両生産されたにとどまりました。キットはFLYHAWKのインジェクションです。エッチングも含め1/35並みの部品点数でレベルの高いキットです。

V-29 Ⅱ号偵察戦車ルクス FCM(1/76)

V-29 Luchs Panzerspaewagen Ⅱ, 1-76, FCM

 

数多く作られたⅡ号戦車の後継候補のうちの一つで(試作No.29!)、次のL型ルクスの試作タイプのようです。傾斜装甲を備えているため、随分と印象は違いますが、確かに砲塔の形状などは、ルクスそのものです。キットはFCMの1/76。いつも通りきっちり組みあがる好キットです。

Ⅱ号戦車L型ルクス Vol. 1 (ミリキャスト1/76)

Pzkpfw.Ⅱ Ausf. L Luchs Vol.1 , 1-76, Milicast

 

あまた試作されたⅡ号戦車の派生系のなかで唯一量産・実戦投入されたのが、L型ルクスです。100台が生産され、機甲師団の装甲偵察大隊で使用されたようです。昔から人気がある車種ですね。キットはミリキャストの1/76。エンジンも一部再現されていますので、ハッチを空けて点検整備中も良いかも知れません。

II号戦車L型ルクス Vol.2(FLYHAWK 1/72)
Pzkpfw. II Ausf. L Luchs Vol.2, 1-72, FLYHAWK

ルクスの増加装甲タイプです。生産台数は当初800台が計画されたようですが、その後100台にまで減少したので、特に前期型や後期型等の区別はないようですが、こうした増加装甲のように細かい改良は随時施されていたようです。キットはFLYHWAKのインジェクションで、1/35ばりのパーツ数からなる気合の入った内容です。

VK-1602 レオパルト(FCM 1/76)

VK-1602 Leopard, 1-76, FCM

 

1941年MAN社に発注されたvk-1602です。パンターの小型版ともいえる重装甲の車体にKwK L/60 5cm砲を搭載した偵察戦車という位置づけでした。1943年4月から月産20台の生産が計画されていたものの、同年1月になって性能不十分としてキャンセルされたとのこと。ちなみに砲塔がプーマに流用されたのは有名です。キットはFCMの1/76です。こうしてみると本当にミニパンターですね。

35(t)軽戦車 ミリキャスト(1/76)

Pzkpfw. 35(t), 1-76, Milicast 

 

ミリキャストの1/76です。併合に伴いドイツの軍列に加わったチェコ製戦車ですが、同様の38(t)やその系列ともども、私が最も好きな車両です。このクラシックな感じがたまりません。長らく放置状態でしたが、2015年8月にブルガリアT-11の追加に伴い、フェンダー部の泥除け?等を追加するなど、補正のうえ兄弟車R2ともども展示を更新しました。

Panzerbefehlswagen 35(t) (First to Fight 1/72)

 

35(t)はチェコから接収してから新規生産はされていないため、派生型は限られます。その数少ない一つが、この35(t)指揮戦車です。社内に無線機を増設し、後部エンジンルーム上にフレームアンテナが設置されています。ドイツ軍が使用した35(t)の総数が218両なので、その1割程度が改造されたといわれています。キットはFTFのインジェクションです。Tacam R2のベースにするなど重宝しています。

 

38(t)軽戦車B型  フジミ(1/76) 

Pzkpfw. 38(t) Ausf. B, 1-76, FUJIMI

 

フジミの不朽の名作1/76です。子供のころから数えたら何台作ったことか。当時(今もですが)、タミヤのMMになく、トミー・イタラエレイ(懐かしい)は希少で手に入らず、これが唯一手に入るキットでした。私がミニスケ好きになった原因がこれです(笑)。

38(t)軽戦車C型 ミリキャスト(1/76)

Pzkpfw. 38(t) Ausf. C, 1-76, Milicast

 

1940年1月から8月にかけて110両ほど生産されたのがC型です。砲塔リング周囲への防弾リング設置や排気マフラー等がB型からの変更点です。キットはMilicastのBFシリーズです。第7機甲師団所属の車両を再現しています。その信頼性の高さから、フランス戦ではロンメル将軍によって激戦区に集中的に投入されました。

38(t)指揮戦車D型 ミリキャスト(1/76)

Pz. Befehlswagen 38(t) Ausf. D, 1-76, Milicast

 

1940年9月から11月にかけて105両生産されたのがD型ですが、C型とほとんど仕様は変わらないようです。キットはミリキャストの定番ですが、変化をつけるべく今回は指揮戦車型にしてみました。また、見てみたかった38(t)の冬季迷彩姿を再現しています。

38(t)軽戦車E型 ミリキャスト(1/76)

Pzkpfw. 38(t) Ausf. E, 1-76, MIlicast

 

38(t)の装甲防御力を従来比で大幅に改善したのがE型で、前面装甲はD型の30mmから50mmに強化されました。1940年から41年にかけて275両生産されたようです。キットはミリキャストBF。低床式貨車への搭載用に作成しているため、Dunkelgelbの単色塗装にしてあります。

38(t)軽戦車F型 ミリキャスト(1/76)

Pzkpfw. 38(t) Ausf. F, 1-76, Milicast

 

こちらは、ミリキャストからリリースされている38(t)シリーズからF型です。E/F型ともなると、3色迷彩の写真などがあるため、それを採用しました。この戦車はPanzergrauの方が似合いますが、迷彩にしてもなかなか魅力的です。

38(t)軽戦車G型(TRISTAR JAPAN 1/72)

Pzkpfw. 38(t) Ausf. G, 1-72, TRISTAR JAPAN

 

38(t)の最終生産型です。E,F型より更に装甲が強化されるなど改良が施されていますが、外観上はリベット数が減った程度の違いです。1941年10月から生産されました。キットはMiniscale Factoryが原型を担当しており、このスケールの38(t)の決定版ともいえるものです。残念ながら絶版になっていますが、是非再販してもらいたい一品です。

38(t)軽戦車G型水陸両用型 ATTACK(1/72)

Pzkpfw. 38(t) Ausf. G w/ Schwimmkörper AP-1, 1-72, ATTACK

 

38(t)の水陸両用タイプです。現存する写真からみると、着脱可能ではなくて、専用に改造されたように見えますが、どうなのでしょうか。キットはATTACK製。既存のインジェクションG型とレジンパーツから成ります。アイテムの希少性に加え、ミニスケ唯一のG型ですが、ATTACK製はかなりの大味。少々手を入れてみました。

Sdkfz. 140/1  Aufklärungspanzer 38(t)(2cm), 1-76, Cromwellmodel

 

38(t)バリエーションの偵察戦車です。無限軌道の偵察車両の開発計画は1939年からあったようで、これはLuchsで実現したのですが、同車の生産が1943年5月に終了した後、東部戦線での需要を埋めるため登場したのが本車です。1944年2月から3月にかけて70両が生産されました。キットはクロムウエルの1/76。KwK38機関砲をアルミ製に置き換えています。

 

 

38(t)偵察戦車7.5cm フジミ+α(1/76)

Aufklaerungspanzer 38(t) 7 w/7.5cm-KWK L/24, 1-76, based on Fujimi's 38(t) 

30,000ヒット記念/in commemoration of the 30,000 hits

 38(t)の車台を利用した偵察車両のバリエーションとして7.5cm砲(KWK L/24)を搭載したタイプです。2両が試作されたようです。なかなかユニークな形状で以前から気になっていたものを、フジミとAttackを利用して作成してみました。せっかくなので実戦仕様としてあります。   

オチキスH38大型無線車 ミリキャスト(1/76)

Grosser Funk auf Pzkpfw. 38H(f), 1-76, Milicast

 

鹵獲したオチキスH38車台を利用した大型無線指揮車です。いわゆるBeutepanzerの有効活用策ですね。独仏混淆の独特なフォルムです。同様に仏製戦車を利用して製造された自走砲と行動を共にしたようです。キットはミリキャストの1/76です。

Panzerbefelwagen 35R(f) (Milicast 1/76)

 

フランス軍から鹵獲したルノーR35車台を利用した指揮戦車バリエーションです。同じコンセプトで開発された4.7cm搭載自走砲とセットで運用され、ノルマンディー戦に投入されています。キットはミリキャスト製のレジンです。コンパクトでかわいらしい車両ですね。

Pzkpfw. TKS(p), 1-72, RPM

 

ポーランドがガーデンロイドMk. VIをベースに開発したのがタンケッテTKシリーズです。1933年にTK-3をベースに開発され、1934年から生産を開始、1936年までに248両が生産されたとのことです。本社はこれをドイツが摂取し、自軍装備として編入したもので、いわゆるBeute-panzerです。キットはRPMのインジェクションです。特徴を捉えた好感の持てるキットです。

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