Renault FT17 (Type 79 Kou-Gata) (RPM 1/72)
フランスの傑作軽戦車FT17は多くの国に輸出されました。日本も例外ではなく、1919年から1920年にかけて20両を輸入しました。主砲を改造三年式機関銃に換装して満州事変まで運用されました。後に輸入されたルノーNC27(乙型)と区別するため甲型と呼ばれました。海外の呼称79式甲型は皇紀2079年に輸入されたことと、この区分に由来するようです。キットはRPMのインジェクションです。
89式中戦車甲型初期型(IBG Models 1/72)
Type89 Medium Tank KOU early production, 1-72, IBG Models
最初の国産主力戦車が89式甲型です。ガソリンエンジンを搭載しており、ディーゼルエンジンの乙型と区別されます。外見上の特徴は丸みを帯びた砲塔やトルコ帽型の展望塔でしょう。キットはIBGのインジェクションで最近のお気に入りです。海軍仕様の「青ガエル」塗装を再現してみました。
89式中戦車甲型中期型(IBG Models 1/72)
Type 89 Medium Tank KOU mid. production, 1-72, IBG Models
1933年から34年にかけて生産されたのが甲型の中期型です。甲型が初期から後期に遷移する過渡期の車両です。車体前面の構造が初期型から大きく変わっていますが、丸みを帯びた砲塔は初期型を踏襲しています。キットは今や定番といえるIBGのインジェクションです。塗装は黄土色、緑色、焦げ茶色、褐色の4色迷彩にしてみました。
89式中戦車甲型中期型後期仕様 (IBG Models 1/72)
Type 89 Medium Tank KOU mid production late version, 1-72, IBG Models
89式は上記のように甲型と乙型に大別されますが、実際にはガソリンエンジン搭載の乙型が存在するなど、違いは厳密ではなく、移行期のタイプがあります。この車両は、砲塔や懸架装置などに乙型の要素を取り込んだ甲型の中期生産タイプ後期仕様と呼ばれるものです。IBGのカバレッジはすごいですね。
89式中戦車甲型後期型(IBG Models 1/72)
Type 89 Medium Tank KOU late production, 1-72, IBG Models
1934年頃から生産された甲型の後期型です。砲塔の形状、尾体の装備、超壕能力強化のため誘導輪を前面に移動するなどが特徴です。
キットは定番のIBGインジェクション。同社のお陰で高品質の89式戦車の全バリエーションを手にすることができます。戦争末期にフィリピンで投入された車体を再現しています。
89式中戦車乙型 Vol. 1(ミリキャスト1/76)
Type 89 Medium Tank Otsu vol. 1, 1-76, Milicast
クラシカルな89式。このリベットだらけの車両、私のなかでは、35(t)と並んでドツボです。キットはミリキャストの1/76。日本軍車両もある程度ラインナップしてくれていて有難い限りです。背景が明らかにあいませんが、いずれジャングル等に変えてみたいと思います。 2011/11に若干の補修をしました。
89式中戦車乙型 Vol.2 (IBG Models 1/72)
Type 89 Medium Tank Otsu vol. 2, 1-72, IBG Models
89式戦車の最終生産型である乙型は、世界初の空冷式ディーゼルエンジンを搭載した戦車としても知られています。甲型と比較すると車体にも様々な変更があります。超壕能力を増すために誘導輪の位置が前方にずれている点など、IBGのキットは乙型の特徴をよく捉えた好キットです。
92式重装甲車前期型(フェアリー企画 1/72)
Type 92 Heavy Armoured Car early production, 1-72, Fairy Planning
騎兵部隊用の戦車として開発された92式重装甲車の前期型です。速度を重視したゆえか、装甲は6mmと薄く、火力も不足するなど色々と問題もあったようです。実際に運用された期間は短く、30年代の後半には94式、97式軽装甲車などに代替されていきました。キットはフェアリー企画のレジンで、ナンバリングから1/72スケールの最初の製品と思われます。
92式重装甲車 後期型 フェアリー企画 (1/72)
Type 92 Heavy Armoured Car late production, 1-72, Fairy Planning
騎兵用装甲車両として1930年代前半に開発された92式の後期型です。陸軍の戦車と区別するため装甲車と称していますが、事実上軽戦車であり、95式の前駆とをなす車両です。北満での偵察活動等に活用されました。キットはフェアリー企画のレジンです。
94式軽装甲車 Vol. 1 (オストモデルス1/76)
Type 94 Light Armoured Car, 1-76, Ostmodels
ガーデンロイド装甲車に触発されて1933年に開発された装甲牽引車です。本来の用途である牽引に留まらず、歩兵支援用の軽装甲車として運用されました。キットは日本軍車両も幅広くカバーしてくれているオストモデルの1/76です。当館の展示車両中最も小さい車両です。
94式軽装甲車 Vol.2 (IBG Models 1/72)
Type 94 Light Armoured Car, 1-72, IBG
94式軽装甲車の第2弾は、IBGのインジェクションキットです。精密なモールドとエッチングパーツにより繊細な本車の特徴を再現してくれる好キットです。特筆すべきは、装軌式トレーラーが2種類付属している点です。これを連結すると94式らしさが増すように感じます。IBGには引き続き旧軍車両のバリエーション展開を期待したいところです。
94式軽装甲車37mm砲(IBG Models 1/72)
Type 94 Light Armoured Car w/ 37mm Gun, 1-72, IBG Models
94式軽装甲車のバリエーションですが、97式テケの試作といった方が良いかもしれません。安定化のため後部転輪を設地させるなど、テケへの移行段階の車両であることがよくわかります。もはや軽装甲車ではなく、軽戦車ですね。キットはもはやミニスケ日本車両の定番といってもよいIBGのインジェクション。安心して組むことが出来ます。
97式軽装甲車テケ Vol.1(Ostmodels 1/76)
Type 97 Light Armored Car Te-Ke Vol.1, 1-76, Ostmodels
94式軽装甲車の改良版です。エンジンを大型化して後方に配置、後部転輪を接地させるなど安定度を増したことで武装も37mm砲に強化され、軽戦車並みの性能を備えることになりました。確かに94式と並べてみると一回り大きいのがわかります。キットは例によってオストモデル製です。
97式軽装甲車テケ Vol.2 (S-Model 1/72)
Type 97 Light Armored CAr Te-Ke Vol.2, 1-72, S-Model
テケは、主に本格的な戦闘を想定していない機動偵察部隊(捜索連隊)に配備されました。その機動力を活かして大戦緒戦では各地で活躍しましたが、防戦に回って以降は乗員2名の豆タンクの役割は限られてしまいました。キットはS-Modelのインジェクションです。同社のアイテムセレクトは絶妙で、オストモデル以降の間欠を埋めてくれました。
97式軽装甲車テケ Vol.3 (S-Model 1/72)
Type 97 Light Armored CAr Te-Ke Vol.3, 1-72, S-Model
テケ生産数の1/3ほどは、機関銃の代わりに94
式3.7㎝対戦車砲または98式3.7㎝対戦車砲を搭載していました。主に小隊長車に充てられたようです。この武装のバリエーションが同じ軽装甲車の94式との違いです。S-Modelは2個一セットが多いですが、こうしたバリエーション違いがある場合は大変助かります。
95式軽戦車 ハ号前期型(Dragon 1/72)
Type 95 Light Tank Ha-Gou early production, 1-72, Dragon
機動力を備えた主力戦車として1930年代に開発されたが95式軽戦車ハ号です。2300両余り生産され、97式チハと並んでWWIIの日本軍を代表する車両です。キットはドラゴンのインジェクション。長らく当コーナーを飾ったミリキャスト製1/76は形状に難があったため、2022/11に本車にリプレースしました。
95式軽戦車ハ号後期型(Dragon 1/72)
Type 95 Light Tank Ha-Gou late production, 1-72, Dragon
日本軍の主力戦車だった95式ですが、主砲の94式3.7cm砲は歩兵砲由来で装甲貫通能力が不十分でした。これを改善すべく、98式3.7cm戦車砲に置換したのが、後期型です。主砲のみの変更ですから、前中期型との外観上の差異はほとんどありません。キットは上記と同じくドラゴンのインジェクションです。
95式戦車 北満型 オストモデルス(1/76)
Type 95 Light Tank Manchuria Ver., 1-76, Ostmodels
95式軽戦車のバリエーションです。北満地域に多いコウリャン畑の畝幅が95式の転輪幅と同じのため走行装置に不具合が生じた問題を解決するため、小型の補助転輪を装着したものです。
キットはオストモデルスの1/76。ライバルのミリキャスト製より形状は正確で95式の特徴を良く捉えています。
3式軽戦車ケリ オストモデルス(1/76)
Type 3 Light Tank Ke-Ri Prototype,1-76, Ostmodels
95式軽戦車の武装強化版として、チハ車と同じ97式57mm砲をそのまま搭載した試作車両です。見ての通り、砲塔内のスペースがほとんどなく、実用性に乏しいため1台だけの試作で終わったようです。 キットはオストモデルスの1/76。こんなマイナー車両を再現する拘りはさすがです。
4式軽戦車ケヌ ドラゴン(1/72)
Type 4 Light Tank Ke-Nu, 1-72, Dragon
上の3式と同様、95式の武装強化タイプです。こちらは、旧式化した97式チハの砲塔をそのまま搭載しています。数両が製造され国内に配置されていました。砲塔が重く、走行時の縦揺れが激しかったようです。キットはドラゴンのインジェクション。シャープなモールドで繊細な軽戦車をよく再現しています。
95式戦車ケニ砲塔搭載型 オストモデルス(1/76)
Type 95 Light Tank w/ Ke-Ni turret, 1-76, Ostmodels
95式戦車の後継として開発された98式軽戦車ケニの砲塔を搭載したタイプです。四式等と同様に、95式の強化版として試作された車両と思われます(Ostmodelsでは、これを98式軽戦車と表示しています)。かなりマイナーな存在だと思うのですが、その割にはガレキメーカーから複数のスケールでリリースされている不思議な存在です。
98式軽戦車ケニA型 Modell Trans (1/72)
Type 98 Light Tank Ke-Ni Type A, 1-72, Modell Trans
95式の強化型として1938年から開発が始まった新型軽戦車です。日野自動車(A型)と三菱重工(B型)の競作となり、こちらが正式採用されたA型です。95式の生産が優先され、実際の生産開始が1942年にずれ込み、生産台数は113台に留まりました。全て本土に温存されたようです。キットはModell Transのレジン。シャープな好キットです。
98式軽戦車ケニB型 Modell Trans(1/72)
Type 98 Light Tank Ke-Ni Type B, 1-72, Modell Trans
上記の通り、95式の強化型として試作された三菱重工製の車両です。最大の特徴は足回りで片側4個の大型転輪で上部小転輪がないクリスティータイプが採用されています。ちょっと日本戦車離れした外観です。98式は砲手兼車長と銃手の2名が砲塔に配置されており、95式より相当取り回しがよくなったと思われます。
2式軽戦車ケト(Modelltrans 1/72)
Type 2 Light Tank Ke-To, 1-72, Modelltrans
95式軽戦車の後継モデルとして開発された98式でしたが、性能的にはまだ不十分な点があり、改良が試みられました。これが皇紀2602年に登場した本車です。外見からは分かりませんが、主砲がより強力な一式37mm砲に置換されています。本車は空挺戦車として運用される計画があり、グライダーに搭載できるように平滑な車体構造になっています。29両生産され、全て本土に残置されました。
97式中戦車チハ、フジミ(1/76)
Type 97 Medium Tank CHI-HA, 1-76, FUJIMI
日本の主力戦車であった97式チハです。フジミの代表作ですね。とても良いキットです。随分前の作品ですが、日本軍コーナーの最初期を飾ったアイテムです。 2011/11に若干の補修をしました。
97式中戦車チハ(新車台) フジミ(1/76)
Type 97 Medium Tank CHI-HA late production with early turret, 1-76, Fujimi
チハ車が前期から後期に移行する過程で生じた新車台に旧砲塔を載せたタイプです。よく見ないと違いも判らない程ですが、一応バリエーションとして展示します。キットはフジミの名作。2015年に再販されたのを記念しての展示です。
97式指揮戦車シキ ミリキャスト(1/76)
Type 97 Command Tank SHI-KI, 1-76, Milicast
チハ車から改造された指揮戦車タイプです。通信機器や計測機器を搭載する関係上、主砲が車体前面に移動されているのが特徴です。イタリアのM11/39を彷彿させます。この車両は国内での演習風景の写真が知られており、マーキングもそれに倣いましたが、実戦投入されたのでしょうか。キットはミリキャストの1/76です。比較的新しいキットゆえ、きっちり組み上がります。
97式中戦車チハ改ミリキャスト(1/76)
Type 97 Medium Tank CHI-HA late production, 1-76, Milicast
97式の武装を1式47mm戦車砲に強化した後期型(新砲塔)です。M3との遭遇により武装強化が必要と判断され開発されましたが、肝心の47mm砲の供給が不十分で生産はなかなか軌道に乗らず、ようやく数が揃った頃には米軍の主力はM4になっていたという顛末でした。とはいえ個人的には好きな車両です。キットはミリキャストのレジンです。
97式中戦車チハ12糎 オストモデルス(1/76)
Type97 CHI-HA 120mm Howitzer, 1-76, Ost Models
海軍仕様の支援戦車です。チハ後期型の主砲を120mm榴弾砲に置換してあります。ごく少数生産されただけということもあり、情報量も少なく謎の多い車両です。主砲が変わっただけで随分印象が変わります。キットはオストモデルのレジンです。
ホK伐開機 オストモデルス(1/76)
Ho-K Jungle Cutter, 1-76, Ostmodels
工兵用の特殊車両です。意外にもシベリアでの運用を目的に開発されたようです。数両が製造され、最終的には南方に送られたようですが、実際にどの程度運用されたのかは判然としません。キットはオストモデルのレジン。独特のフォルムをよく再現してくれています。
ホKドーザー型 オストモデルス(1/76)
Ho-K Dozer Version, 1-76, Ostmodels
上記伐開機のバリエーションです。この車両が実在したのか、戦後のブルドーザー転用と誤解されたものかは不明です。伐開機1台につき、伐採した樹木の除去用に2台の伐掃機が随伴する計画だったということなので、これがそれに当たるのかも知れません。キットはオストモデルスのレジンです。
戦車隊用力作車セリ M.G.M.(1/72)
Tank Recovery Vehile Se-Ri, 1-72, M.G.M.
戦車回収車です。生産台数は僅か3両、試作車両といった方が良いかも知れません。97式のエンジンをハイパワーなものに換装し、後部にクレーンとウインチを装備した車両です。キットは日本軍のマイナー車両を精力的にリリースしてくれているM.G.M.のレジン。黄土色を含む迷彩パターンにしてみました。2022年5月に若干の補正を施しています。
一式中戦車チヘ(IBG 1/72)
Type 1 Medium Tank CHI-HE, 1-72, IBG
97式新砲塔チハの防御力と機動力を強化した後継モデルが一式チへです。1940年から開発がスタートしますが、様々な制約から実際の配備は1944年までずれ込み、前線には投入されず、本土決戦用に温存されました。登場時点で47㎜砲では既に時代遅れでした。長らくこのコーナーを担ってくれたOstmodelsですが、2024/8にIBGのインジェクションにリプレースしました。
一式砲戦車ホニI フジミ(1/76)
Type I SPG HO-NI I, 1-76, FUJIMI
フジミの傑作76シリーズからのコレクションです。実戦投入された中では最強の車両。構造は独マーダー類となんら変わらないのですが、しっかり和風ですよね。対戦前期の黄色帯が入っている塗装がすきなのですが、この車両は後期タイプも似合いそうです。2012/4に若干手を加えました。
一式砲戦車ホニII P.Tエイジェンス+フジミ(1/76)
Type I 10cm SPG HO-NI II, 1-76, P.T.Agency + Fujimi
一式十糎自走砲(ホニII)は、一式砲戦車に91式10センチ榴弾砲を搭載したタイプです。前面装甲を25mmと半減させたものの重量は増加し、携行弾数もホニIの半分以下とのこと。戦争後期に70両生産されたようです。キットは、P.T エージェンシー(ピットロード)のコンバージョンキットです。
試製四式十二糎自走砲ホト(M.G.M. 1/72)
Type 4 120mm Self-Propelled Howitzer HO-TO, 1-72, M.G.M.
95式戦車の車台に38式120mm榴弾砲を搭載した試作車両です。1945年5月に完成したようです。僅か1両の試作車両ですが、バランスは良かったようで、95式をバリエーション展開していたら有望な選択肢だったでしょう。キットはM.G.M.のレジンです。同社のカバレッジには驚かされます。
試製五式四十七粍自走砲ホル(M.G.M. 1/72)
Type 5 4.7cm SPG HO-RO, 1-72, M.G.M
終戦間際に本土防衛用に試作された車両です。95式戦車の車台に一式4.7cm戦車砲を搭載した駆逐戦車です。1台だけ試作されたという説から、少数ながら量産されたという説もあり、生産台数は判然としません。キットはM.G.M.のレジンです。密閉式の戦闘室として再現されるなど、実車とはかなり異なることから、セミスクラッチ並みに手を入れています。
四式十五糎自走砲ホロ P.Tエイジェンス+フジミ(1/76)
Type 4 Self-propelled Howitzer HO-RO, 1-76, P.T Agency + Fujimi
一式砲戦車と同様、九七指揮戦車の車台を流用し、三八式15cm榴弾砲を搭載した自走砲です。実戦にも少数ながら投入されています。日本版グリレといったところです。キットはP.Tエイジェンス(現ピットロード)のコンバージョンです。レジンとメタルの小気味よいパーツはフジミの一式にフィットし大変好印象です。
二式砲戦車ホイ、オストモデル(1/76)
Type 2 HO-I, 1-76, Ostmodels
自走式戦車支援砲として開発された車両です。密閉式砲塔に7.5cm山砲(四一式山砲ベース)を搭載しています。30両ほど完成したようですが、全て国内戦用に温存されました。オストモデルのレジンです。レジン製の履帯や車輪を組み上げる構成といい、気泡の多さといい大変ですが、完成後のイメージが素晴らしいのが同社の特徴。2022/5に補修しました。
三式中戦車チヌ、クロムウェル(1/76)
Type 3 Medium Tank CHI-NU, 1-76, Cromwell
3式中戦車です。本土決戦用に温存されたため、実戦投入されていませんが、待望の7.5cm砲搭載の主力戦車でした。キットはクロムウェルの1/76。特徴をよく捉えた好キットながら、実にあっさりした作りでしたので、素組み派の私でも多少手を入れました。スプレーガンによる後期迷彩パターンにしてあります。2022/5に補修しました。
三式中戦車チヌ改(IBG Models 1/72)
Type 3 Medium Tank CHI-NU Kai, 1-72, IBG Models
3式中戦車の武装強化型です。4式や5式と同じ五式七糎半戦車砲を搭載する計画でした。211号以降にこのタイプが生産される計画だったとされますが、その前に終戦を迎えたため、結局生産はされませんでした。長砲身は、3式の大型の砲塔にフィットしており、精悍な印象です。キットはIBGのインジェクションです。
三式砲戦車ホニIII(オストモデル1/76)
Type 3 Tank Destroyer HO-NI III, 1-76, Ostmodels
一式砲戦車(ホニI)の改良型です。独特の七角形の防楯は、上面や後面もカバーし、乗員防護は大幅に向上しています。搭載砲はホニの90式野砲ではなく、3式中戦車と同じ75mm戦車砲です。少数が生産され、本土決戦用にとどめ置かれたため実戦投入はされていません。キットはオストモデルのレジンです。
四式中戦車チト(オストモデルス 1/76)
Type 4 Medium Tank CHI-TO, 1-76, Ostmodels
対戦車戦闘を主目的に開発された四式です。計画は昭和17年から始まっていたようです。2両が試作された段階で終戦となり、うち1台は、現在も浜名湖北部の湖底に眠っているとのことです。長砲身の75mm砲や鋳造を取り入れた砲塔など、それまでの日本戦車とは一線を画しています。キットはオストモデルの1/76です。特徴を捉えた良いキットです。
五式中戦車チリ、オストモデル(1/76)
Type 5 Medium Tank CHI-RI, 1-76, Ostmodels
旧陸軍最後の戦車です。全溶接構造といい、長砲身といい、それまでの日本戦車からは随分と異なった印象の車両ですね。キットはオストモデルの1/76。無事完成・塗装も済めば大変いい感じになるのは、いつもの通りです。今回は主砲と副砲をアベールのアルミ製に置換してあります。ワンパターンで枯草色の単色です。 2012/1若干の補正を施しました。
試製七糎半対戦車自走砲ナト(晹さん 1/72)
Prototype 7.5cm SPG, 1-72, You-san
戦争末期に連合軍の戦車に対抗するために開発された自走砲です。四式戦車の主砲である五式7.5cm対戦車砲を四式装軌貨車の車台に搭載しています。砲の装甲貫通力は期待通りだったようで、量産配備されれば、待ち伏せ攻撃等で相応の役割を果たしたのではないでしょうか。
キットは2023年に登場し、魅力的なアイテムを提供している「晹さん」の3Dプリンター製です。
試製新砲戦車(甲)ホリ
Tankdestroyer HO-RI (Modelltrans 1/72)
欧州における戦車の急速な発展を受けて、1943年に開発が決定された車両です。試製十糎戦車砲(長)を搭載し、五式チリを支援する役割が想定されていました。車台はチリ車をベースに開発される予定でしたが、主砲の試作が完成したものの、車体が完成しないまま終戦を迎えました。5両分が製作途上だったといわれています。総重量40tの迫力ある車両ですが、日本のインフラでの運用は厳しかったかもしれません。
九五式重戦車 フェアリー企画(1/72)
Type 95 heavy Tank, 1-72, Fairy Planning
the 6th anniversary
1935年(皇紀2595年)に制式化された多砲塔の重戦車です。先行した91式をベースに開発されましたが、軽・中戦車中心の運用方針に合わず、僅か4両の生産に留まりました。7cm砲と3.7cm砲、それに機銃砲塔からなる姿は日本戦車離れした迫力があります。キットはフェアリーキット製のレジン。一部ドラゴン製パーツに置き換えるなどしています。
150t超重戦車オイ(ファインモールド 1/72)
150 ton super heavy tank O-I, 1-72, Fine Molds the 10th anniversary
1941年(昭和16年)に「特殊車両」という秘匿名で試作指示されたのが本車です。沿海州の要塞地帯を突破する役割が期待されたようです。翌年までに車体は完成し、供覧試験も行われていますが、戦況が悪化するなか、技術的な問題が解消されないまま、結局砲塔の完成をみることなく、計画はフェードアウトしました。キットはファインモールドのインジェクション。最新キットのすばらしさを堪能しました。
石川島AMP水陸両用戦車 フェアリー企画(1/72)
Prototype Amphibious Tank AMP, 1-72, Fairy Planning
1929年に石川島自動車製作所が開発した半装軌式水陸両用戦車AMP型です。スクリュープロペラを装備しており、水上ではキャタピラ部分が前に、陸上を走行する場合は装輪部が前になるユニークな構造でした。テスト結果は及第点だったようですが、量産には至りませんでした。こんなマイナー車両をキット化するとはフェアリー企画恐るべしです。
SRイ号水陸両用戦車 フェアリー企画(1/72)
Prototype Amphibious Tank SR I-Gou, 1-72, Fairy Planning
1933年に三菱重工で製造された水陸両用戦車です。ハイドロジェット推進方式により水上航行する仕組みでした。正式採用には至りませんでしたが、戦車大隊に加わり大陸に渡り、京漢作戦等に参加しました。AMP同様フェアリー企画らしいキットです。黄土色、緑色、褐色のパターンにしてみました。
特二式内火艇 カミ ミリキャスト(1/76)
Type 2 Amphibious Tank Ka-Mi , 1-76, Milicast
海軍が95式をベースに開発した水陸両用戦車です。前後にフロートを装着して浮力を得るものですが、実にユニークな形状です。キットはミリキャストの1/76。とても良いできのキットです。フロートをはずした状態も再現可能です。
特三式内火艇 カチ JADAR-MODEL(1/72)
Type 3 Amphibious Tank Ka-Chi, 1-72, JADAR-MODEL
特二式の成功を受けて、1943年に採用されたより大型の水陸両用戦車です。こちらは、一式中戦車がベースになっています。海軍が艦艇や航空機の生産を優先したため、僅か19両の生産に留まりました。ポーランドJADAR-MODDELの好キットです。
特四式内火艇 カツ オストモデル(1/76)
Type 4 Tracked Landing Vehicle Ka-Tsu, 1-76, Ostmodels
1944年に海軍により製造された揚陸艇です。米軍のLVTを参考にしたとのことですが、カミ等とは異なりフロート不要の構造は確かにそれまでの水陸両用車両とは一線を画しています。幻に終わったマーシャル諸島での竜巻作戦に投入されるイメージで作成してみました。キットはオストモデルの1/76。いかにも同社らしいアイテムです。
一式半装軌兵員輸送車 ホハ モデルトランス(1/72)
Type 1 Ho-Ha half-track APC, Modelltrans, 1-72
1941年に開発されたAPCです。中国やフィリピンにも送られたようです。下の装軌タイプとは兄弟関係にあります。航空機や艦船の生産優先で本格量産は劣後でしたが、それでも本車を含むハーフトラックは800台程度生産されたようです。
2024年2月に若干の補正を施しました。
一式装甲兵車 オストモデル(1/76)
Type1 Ho-Ki Armored Personnel Carrier, 1-76, Ost-models
日本軍の本格的な無限軌道兵員輸送車です。生産開始が1944年で、結局内地に止め置かれたようですから、後期の迷彩にしました。南方から北に移るにつれ、わが軍の迷彩は鮮やかさを失います。これも溶け込むべき背景の自然の色彩の違いなのでしょうが、何となく戦況と重なります。キットはオストモデルの1/76です。2014/7に補正を加えました。
97式植柱車 M.G.M. (1/72)
Type 97 Pole Planter Tankette, 1-72, M.G.M.
94式軽装甲車のバリエーションとして開発された電柱設置用の作業車です。ユニークな形状で独特の魅力があります。実車の写真をみると、スプレーガンによる3色塗装に見えることから後期迷彩を採用しています。キットは旧軍のマイナー車両を広範にカバーしてくれている独M.G.M.のレジンです。
97式ケーブル敷設車 M.G.M. (1/72)
Type 97 Cable Layer Vehicle, 1-72, M.G.M.
94式軽戦車のバリエーションの一つ、ケーブル敷設車です。上の植柱車とセットで運用されることも多かったのではないでしょうか。キットはM.G.M.のレジンです。実車写真を参考に、運転席の屋根を開状態にしたほか、幌をかける支柱も追加しています。
装甲作業機 甲型(フェアリー企画 1/72)
Armored Utility Vehicle Type-KOU, 1-72, Fairy Planning
1930年代に工兵用近接戦闘機材として開発された車両です。治具を交換することで城壁破壊、架橋、地雷除去、塹壕掘削等の多用途を担うユニークなコンセプトで、甲型から戊型まで5種類が存在していました。キットは甲型を再現したフェアリー企画のレジン。塹壕掘削用の大型鋤を搭載したタイプにしてみました。
装甲作業機 戊型(晹さん 1/72)
Armored Utility Vehicle Type-BO, 1-72, You San
工兵用の新機材として敵前での作業任務をこなせるよう開発された装甲作業機(SS機)のバリエーション戊型です。車体前面に備えた2本の鋤は地雷を掘り起こすための装備ですが、外観上の特徴になっています。独特の魅力がありますが、1/35にガレキがあったもののミニスケでは望むべくもありませんでした。新星の晹さんからリリースされた高品質な3Dプリントキットです。
98式6トン牽引車 M.G.M. (1/72)
Isuzu Model 98 half track, 1-72, M.G.M.
東京自動車工業(現いすゞ)製のハーフトラックです。昭和13年に高射砲の牽引用に試作され、好評だったものの正式化はされなかったようです。キットはM.G.M.のレジン。なにせ実車の情報がほとんどないため、再現度等は評価のしようがありませんが、いずれにしても貴重なキットです。
94式4トン牽引車ヨケ M.G.M.(1/72)
Type 94 4tonGun-tractor Yo-Ke, 1-72, M.G.M.
1930年代に陸軍が開発した野砲牽引車です。野砲牽引時で時速40kmで走行可能で、砲兵の機動力強化に貢献したものと思われます。尤も本車は機械的な信頼度が低く、早々に後継者である98式シケにその地位を譲っています。キットはM.G.M.のレジン。特徴をよく捉えています。火砲はM.G.M製レジンです。
98式4トン牽引車シケ (M.G.M. 1/72)
Type 98 4ton Gun-tractor Shi-Ke, 1-72, M.G.M.
上記94式ヨケの改良型が98式シケです。1938年にスミダで製作されました。実戦で明らかになったヨケの欠点であるエンジンの伝動機構、懸架装置等が改良されています。足回りは98式軽戦車A型と同じコイルスプリングを取り入れています。砲兵隊の他、砲兵観測部隊でも運用されたようです。キットはM.G.M.のレジンです。
98式6トン牽引車ロケ(M.G.M. 1/72)
Type 98 6ton Gun-tractor Ro-Ke, 1-72, M.G.M.
96式15cm榴弾砲を牽引するために開発された車両です。秘匿名称ロケは6トン牽引車の頭文字です。当時の最高の技術を集約して開発された当車は、運動性、操縦性など出色の性能を誇り、野戦重砲の牽引車として広く運用されました。キットはM.G.M.のレジン。この分野は同社の独壇場ですね。
95式13トン牽引車ホフ M.G.M.(1/72)
Type 95 13 ton Gun-tractor Ho-Fu, 1-72, M.G.M.
要塞砲7年式30cm榴弾砲を移動させ、ソ満国境の敵陣地攻撃に用いるために東京瓦斯電気工業により開発された13t牽引車です。応用範囲の広い車両だったようで様々な榴弾砲等の牽引に用いられました。キットはM.G.M.のレジンで、同社の10.5cm野砲と組み合わせてみました。精悍なフォルムで格好良い車両だと思います。
試製軽装甲車 フェアリー企画(1/72)
Prototype Light Armoured Car, 1-72, Fairy Planning
大正7年(1918年)に大阪砲兵工廠で製作された軽装甲車です。試作ゆえ装甲は軟鋼だったそうですが、シベリア出兵で実戦投入され、偵察任務に使用され、帰国後は演習に使用されたそうです(フェアリー企画の解説より)。古式ゆかしい装甲車ですが、いかにもフェアリー企画らしいキットですね。
ルノーMN装甲車 フェアリー企画(1/72)
Renault MN Armoured Car, 1-72, Fairy Planning
フランス製ルノーMNをベースに改造された装甲車です。昭和初期の盛岡での演習での使用が確認されています。キットは上の試製軽装甲車とセットになっていたフェアリー企画のレジンです。2022年11月補正を行いました。盛岡演習の車両が単色だったので、カーキに変更しています。
ヴィッカース・クロスレイ装甲車M25 (SMA 1/76)
Vickers Crossley Armoured Car M25, 1-76, SMA
日本海軍が英国から輸入して使用した装甲車です。旧SMAです。マイナー車両を幅広くカバーしている同社らしいアイテムですが、残念ながら入手出来たのがインド軍仕様だったのと、SMAらしく形状に「?」な部分があったため、フェインダー周りを中心に改修を行っています。
九一式広軌牽引車 後期型(ARMO 1/72)
Type 91 Broad-gauge Railroad Tractor late production, 1-72, ARMO
鉄道警備用に陸軍により導入された車両です。路上と軌道のどちらも走行可能で、路上走行時はゴム製のソリッドタイヤに履き替えました。武装は着脱式の機関銃のみですが、鉄道連隊に配備されて重用されたようです。キットはARMOのレジン。作りやすい好キットです。軌道は別のキットのものを借用しています。
九三式装甲自動車 (Ostmodels 1/76)
Type 93 Armoured Car, 1-76, Ostmodels
日本海軍の発注により製造された6輪装甲車です。ごく少数が生産されただけのようですが、ベース車が国産なのか輸入なのかも判然としない謎の多い車両です。キットはオストモデルの1/76。手元の写真と比べてみると、砲塔の形状等がやや異なる印象ですが、いかんせん資料がないため、とりあえずキットのままとしてあります。
水陸両用自動貨車スキ(M.G.M. 1/72)
Toyota 4x4 Amphibious Truck Su-Ki, 1-72, M.G.M.
ビルマ戦線からの要請に応えるべく開発された水陸両用トラックです。トヨタのKCY型4輪駆動トラックをベースに開発され、1943年から44年にかけて198台生産されたようです。日本版DUKWですね。キットは日本軍車両を広範にカバーしているドイツのM.G.M.社のレジンです。資料の少ない車両ですが、特徴をよく捉えた好キットです。
日本フォードG917tトラック(IBG Models 1/72)
G917t Truck (Yokohama-cab), 1-72, IBG Modes
フォードは1925年にアジア初の工場を横浜に開設しました。米国の車種が日本仕様の右ハンドルに変更されて生産されたようです。日本における本格的な自動車大量生産の嚆矢でしょう。1940年に日本政府に接収されてしまいましたが、それ以前に生産された車両は日本軍で運用されました。IBGのインジェクションです。
95式小型乗用車(ACE 1/72)
Type 95 small personnel carrier Model 5, 1-72, ACE
1934年に開発された日本軍の小型乗用車。通称「クロガネ四起」と呼ばれるように、国産初の四輪駆動機構を備え、各戦線で優れた走破性を発揮しました。幾つかのバリエーションがあり、本車は、そのバリエーションの一つModel5です。コンパクトなかわいらしいですね。キットはACEのインジェクション。パーツの合いも良く、良いキットです。